第192回グローバル・マーケティング研究会

日 時:2025年6月13日(金) 18:30~20:30
会 場: 明治大学駿河台校舎リバティタワー11階 1114教室
報告者:礒﨑義広(エスペック,モノづくり統括本部長・AS本部長・福知山工場長,前国際事業本部長)

報告題名: グローバルニッチトップ企業の生き残り戦略

報告概要:エスペック㈱は、1961年に温湿度や圧力など多様な環境を再現し、製品の信頼性や耐久性を評価する日本初の環境試験器を開発、発売しました。高品質・高性能なメーカーとしてトップブランドを確立し、世界トップシェアを保持しています。1960年代から海外展開を進め、現在は46カ国に代理店、販売店を設置し、事業を展開しています。BtoB企業である当社は経済産業省2020年版「グローバルニッチトップ100選」に選定され、マーケティングや技術開発を通じた差別化戦略により、個々の市場規模は⼩さいながら世界シェアが極めて⾼い世界のサプライチェーンにおいて「なくてはならない」存在と認定されました。先端技術開発や製造業を影で支える不可欠な技術基盤として、半導体、自動車、エレクトロニクス、医療、食品など多様な業界の開発・評価・生産工程において、顧客の研究開発のパートナーとなり、持続可能な社会の実現に貢献しています。

今回は、エスペック㈱のグローバル・マーケティングのコンセプトを基に、価格競争の激しい中国や独自の業界通念を持つ米国、最大の競合がいる欧州での事業展開や差別化の取り組みを紹介し、実践的なマーケティング事例を通じて、ニッチ業界における生き残り戦略について報告いたします。

エスペック株式会社Web site:https://www.espec.co.jp/

報告者プロフィール:2001年にエスペック入社。2012年からは中国の関係子会社で副総経理を務め、2018年に日本に帰国後はマーケティング部門を担当。2021年には中国および欧州エリアの事業推進を担い、中国の関係子会社4社の経営にも携わる。2022年からは国際事業全体を統括し、海外売上と収益の拡大に貢献。2025年以降は、グローバルなモノづくりの推進に加え、国内外のアフターサービスや福知山工場の運営も担い、グループ会社のモノづくり全体を統括している。マーケティング分野で培った経験を製造現場に応用し、企業のさらなる成長に向けて取り組んでいる。

例会の参加条件
参加資格:例会は会員・非会員関係なく、誰でも参加できます。予約不要。
費用:グマ研は会費も当日参加費も不要です。

例会アジェンダ
18:15~18:25 報告者と事務局の打ち合わせ・確認(10分)
18:25~18:30 例会開始の挨拶および注意事項説明(5分)
18:30~19:30 報告(60分)
19:30~20:10 質疑応答(40分)
20:10~20:30 研究者によるコメント(20分)
20:30~20:50 報告者との名刺交換
20:50~20:55 懇親会会場へ移動

<<翌月以降の予定:敬称略>>
07/03(木):ズナイデン房子(日本マクドナルドHD取締役)

08/28(木):横伸二(浙江大学MBA客員教授・元TDK取締役常務)